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アロマセラピーの歴史

アロマセラピーは、精油(エッセンシャルオイル)を用い、暮らしに香りを添えて楽しみ、心身の健康と美しさを保つ目的で長く続いてきた植物療法のひとつです。日本語では、芳香療法と訳されています。

 

パキスタン・タクシラ博物館には、5千年前のテラコッタ製蒸留器と見られるものが存在します。しかしその後の4千年間に同様の品が発見されていないことから、10世紀末、医師であり錬金術師であったペルシャ人、アヴィケンナ(イヴン・シーナ)が蒸留の発見者とされています。

長い間ハーブや花、樹脂の香りはさまざまな文明で保健のためや美容のために用いられてきました。

「アロマテラピー」という言葉自体はフランス語で、20世紀になって造られた言葉です(英語ではアロマセラピーと呼ばれています)。フランス人科学者ルネ・モーリス・ガットフォセ氏の実験中の事故によるアクシデントからこの命名につながったと言われています。

実験中、手に火傷を負った彼は傍にあったラベンダー精油にとっさにその手を浸し、その回復経過の早さに驚き、精油の研究を続けました。このことから精油を使った手当ての総称をアロマ(=芳香)テラピー(=療法)と名付けました。

ガットフォセ氏の弟子であったマルグリット・モーリー夫人は英国に彼の研究内容を伝え、ビューティーアロマセラピーを広めました。

英国では現在、心身を総合的にとらえ、健康を維持する見地で精油を使う「ホリスティック・アロマセラピー」の概念が浸透しています。

現在、フランス、ベルギー、ドイツを中心に世界各国で医師の管理のもと、ケモタイプ精油を使用し、医学的にアロマセラピーを行っています。

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