マッサージ
子供の頃、お腹が痛い時にお母さんが当ててくれた手の温もり ─ 痛いところ、つらいところに手を当てることは立派なハンドヒーリング(手の癒し)であり、「手当て」の原型です。
マッサージの語源はアラビア語の「マーシュ(撫でさする、の意)」から来ていると言われています。優しく撫でること、それだけで心拍数が安定し、神経系のバランスが整い、血圧やリンパの流れがスムーズになるのです。
東洋には強めのマッサージが多いのですが、もみ返しが起こったり、強い刺激に慣れて身体が鈍ったりすることもあります。赤ちゃんを撫でる時の優しいタッチをイメージしましょう。若々しい身体はソフトな触感でも十分反応します。微妙な身体の変化を感じるためにも、柔らかくスムーズなマッサージを心がけましょう。
アロマセラピーマッサージ
アロマセラピーマッサージの基本はタッチ(触感)と香り(嗅覚)の融合にあります。身体の体液と筋肉の流れに沿って、精油をブレンドしたマッサージオイルを使いオイルマッサージをする、これがアロマセラピーマッサージです。
香りのお陰で呼吸が深まり、神経系やホルモン系、循環器系のバランスも整い、心身がゆったりリラックスしていきます。
精油の成分が皮下に浸透する過程で、皮膚組織のコンディションも整ってきます。
ベースオイル30mlに精油最大6滴を加え、手のひらに適量をとり、手の温もりで温めます。
心臓から遠いところ(足先など)から始め、だんだんと心臓に近い身体の中心部をマッサージします。方向は、心臓に向かって血液を戻すつもりで行います。
一度に多量のオイルを塗らずに、少量ずつゆっくりと時間をかけてよくマッサージしながら刷り込み、徐々に場所を移動しながら全身をマッサージしていきます。
身体の隅々に送られる血液やリンパが二酸化炭素や余分な老廃物を抱えて戻ってくるのを、助けてあげるイメージで行うと良いでしょう。
お風呂上がりのマッサージは、より効果的です。
マッサージの注意
横になってマッサージを受けているだけで、筋肉が動き、血行が促進されるため、マッサージは一種のエクササイズ(運動)と言えます。元気がない時や病気の時に運動を控え安静にするのと同じように、病気やケガをしている時、体力がない時、熱がある時などはマッサージは控えます。次の事項に当てはまる場合は、アロママッサージをしないで下さい。
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熱がある時、感染症にかかっている時
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外傷や打撲、皮膚の炎症がある時、また手術後半年以内の方
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心臓をはじめ循環器系疾患の方(高血圧や血栓症、静脈瘤など)
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ホルモン系(内分泌系)疾患の方
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重い呼吸器系疾患の方(難病指定の喘息など)
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重い糖尿病にかかっている方
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妊娠中の方(※使用前に医師に相談してください)
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6歳未満の子供(※使用前に医師に相談してください)
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癲癇発作を起こしたことのある方
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薬剤投与をされている方(精油と使用中の薬剤との関係を医師に相談して下さい)